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脈を診ることで病気を診断するテクニック、日本ではいつごろから行われているのでしょうか。

日本に中国の医療文化が入ってきたのは平安時代末期~鎌倉時代と言われていますが1000年も前のことですから詳しいことはわかりません。
ただ断片的で偏った知識であったようです。

日本の文化が世界トップクラスに追いついたのが、安土桃山時代と言われていますが医学、薬学についてもこの時代になると大陸から多くの知識が入ってきました。

徳川家康が大の薬草愛好家、薬草研究者であり長生きをしたことは有名です。家康をはじめ他の大名家でも戦のためのお城だけではなく、御殿や庭園、薬草園を作りました。

脈を使った病気の診断も十分行えるレベルとなりました。なぜ、脈を摂ることが診断と結びついたのでしょうか。

一つは脈には健康状態を把握する為の情報が含まれていること、もう一つはたとえ医師であっても、王様やお姫様の身体に触れることができなかったのです。
 
江戸時代という平和な時代に入ると、薬草の知識は民間にも広まっていきました。
城下町や宿場町ができると人々は衛生環境にも気を遣うようになりました。そのような中で気が付いたのです。

「大陸から入ってきた医学情報にはガセネタが多い」ことを。

そして江戸時代中~末期には日本独自の力により、中国の古典研究さらには日本独自の書籍の改ざんが行われました。












こうして「漢方医学」が誕生しました。
脈による診断そして薬草による治療は当時としては世界トップレベルだとおもいます。


19世紀になると西欧諸国の文明、軍事力、経済力が急成長します。その脅威にさらされた日本は新しい政府を作ります。
医療においても、西欧文化を取り入れました。その内容は戦場での負傷者の手当と、伝染病の克服となり、着実な成果を挙げました。


20世紀には現代の科学の発展を取り入れた医療が行われています。
​病気の診断はCTやMRIの画像を見たり、体の微細な電気信号、血液成分の検査により行われ、その内容はますます進歩しています。

薬は科学の発達により薬草成分をさらに強化した化合物を化学合成しています。
注射はちょっと痛いですが、内服薬、外用薬はとても扱いやすく子供でも美味しく服用できる工夫もされています。
これにより脈の診断や漢方薬の伝統は途絶えてしまします。

そして21世紀、私達「at Medic」では生体信号が独自のアルゴリズムで回析すること、
​漢方薬古典の研究することにより、新しい技術の開発をしています。




【はじめに】

脈波計を使い漢方の脈診ができないかを考えておりました。最近になり、これはいけるのではないかと感じております。
これまでは自分の脈波を調べているだけなので、今後は多くの皆様のご協力をいただきながら、検証を重ねていかなければなりません。
特殊な解析方法を使っておりますが、特許権を取得することもできました。(大企業・中国対策)
まず傷寒論の脈証につき、簡単にまとめました。先生方にご覧いただいたうえ、修正や改変を加えていくつもりです。よろしくお願いいたします。



【傷寒論の脈と計測について】

今回主にふれるのは、太陽病から厥陰病にかけての代表的な脈の形のみです。弁脈法・平脈法については今後研究していきます。
金匱要略の脈は複雑なので、軽く触れておきます。

個々の病状の細部にわたると特殊な例が出てきますが、傷寒論の基本的な脈証の応用で判断できると思います。
脈波の測定器として「biosignalsplux ( バイオシグナルプラックス ) 」を用いました。ポルトガル製の研究用機器です。
様々なセンサを取りつけることができます。今回は指先脈波センサを使いました。
1秒間に1000個のデータが取り込まれます。何万個もの数字の羅列の中から、脈波の形を取り出して診断に役立てることが目標になります

詳しくはこちらのホームページをご覧ください。

 https://www.creact.co.jp/measure/bio/biosignalsplux/index.html

医療用の脈波計と同等なセンシングをしておりますが、あくまでも健康管理機器の位置づけとなります。
   
さらには、血糖値が上昇すると脈波が元気になることを応用した血糖値推測アプリの開発・普及も手掛けております。(共同研究)
  
 https://jawda.jp/carbsens-watch/
   
いずれも、クラウドにデータを上げていただき、結果をお返しいたします。


【傷寒論の脈証】

・太陽病(太陽経の病気、以下も同様)
 脈の基本形・・・浮・数・緊・(弦)
 浮脈は指先の脈波では、大きな脈として測定されます。
 数脈は、90拍超/分と言われておりますが、いつもより早いということかと思います。

 緊脈・弦脈については少陽病の項にて触れます。

          
          






浮脈の形  平脈(点線)よりも大きな信号となる
      大脈・滑脈との鑑別が大切

・陽明病
 ふようの脈を診ることになっている、手の脈としての基本形・・・浮・緩
 緩脈は、60~80拍/分と言われています。正式にはわかりません。
 
・少陽病
 基本形・・・弦脈…体調が悪い時・寒さ・緊張これらにより脈の後半の下り坂が変化
       弦脈は後半の下り坂の傾斜がきつくなります。
       緊脈は弦脈に比べると傾斜が少し緩くなるが、平脈よりはきつくなります。









・太陰病
 条文に脈証ははっきりと出てきませんが、話の流れと自分の経験からは弦脈かつ高さの低いものを指すような気がします。

・少陰病
 基本形・・・沈・数









この図は極端ですが、平脈(点線)よりも全体が低く測定されます。










上図の細脈も同じような脈と考えられます。













これと対をなすのが上図の脈で、洪脈・大脈です、太陽病の浮脈とも比較してください。

・厥陰病  
 基本形・・・沈・遅(60拍以下)



【金匱要略の脈証】
金匱要略の脈証は複雑なうえ、条文にはっきり書いていないところもあります。
傷寒論の脈証の応用で考えることができますが、注意するところもあります。
これらの鑑別については、今後皆様とともに研究していきたいと思います。

・葛根湯の脈
 太陽病では「浮・数」ですが、金匱要略では「沈・遅」です。
 前半によく出る脈証
 「浮・数」がよく出ますが、太陽病とは違い「血虚」からくるものとされています。
 「緊・弦」も伴うと思われます。
 後半によく出る脈
 「動・洪・大」・・・血液の「実熱」からくるものと言われています。
 脈の後半が揺れていることが特徴です。









基本的な動脈、揺れ方は個人差があります。









こんな形もあるようです。
傷寒論・金匱要略にはないかもしれませんが、「痰飲・湿」があると渋・濡脈があります。









これらは、渋脈の例です。









こちらは濡脈の一例です。複合脈といって、これだけでは鑑別が難しいようです。
さらにもう一つ取り上げるべき脈証として、「滑脈」があります。
滑脈は基本的に体調がよい時、体が活発に動いているときに出ます。食事や甘いものを摂った時にも出ます。
さらに不思議なことは、人工甘味料だけでも出たり、ケーキを思い浮かべるだけで出る人もいるようです。妊娠中や子供の脈にも頻繁に出現します。
ただし、血液の「実熱」「お血」でも出ますので、症状と合わせて考える必要があると思います。
「ストレスや疲れ」で滑脈が出続けると、病脈になるのではないかと思います。










滑脈の一例


【まとめ】
現代医学の脈波研究は、脈波の前半部分の解析が行われています。
最初の急激な立ち上がり部分、その後の急激な下降部分(立下りと言います)の角度を研究することにより、血管の状態を見ています。
漢方医学ではこれまで見てきたように、脈の立ち上がりの大きさと、後半の下がり方を観察しています。
既存のデータ処理手法では、このような緩いカーブを扱うことはできませんでした。
そこで「微小信号付加による生体信号の解析」という新たな手法の開発を行い、その手法により脈波の形の分類を始めております。
私の力不足で、皆様にどんどん使っていただくことができるまでには至っておりませんことをご容赦願います。
まず、今回のレポートに示した「脈証の考え方が正しいものか」ご意見をいただくことができますと幸いに思います。
ここまでお読みいただいたことに感謝申し上げます。

参考書籍
   舌診と脈診  神戸中医学研究会 東洋学術出版社

   脈診習得法  木戸正雄編    医歯薬出版株式会社
   傷寒論・金匱要略        方術信和会
   データサイエンス系書籍多数

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漢方薬と脈診

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